聖ベルナール(クレルヴォーのベルナール)は、12世紀にシトー会派を広めたベネディクト会派修道士。
聖ヒルデガルトとも接点があります。
パリから、1時間ほどのところに「フォントネー修道院」があり、静かな聖地となっています。
水辺でないと建てられない修道院ですが、豊かな水源があり、水車で鍛冶場も設けてあります。
ここには冬と夏に2回訪ねています。
そのシトー会派のプロヴァンスの三姉妹修道院を今夏周ってきました。
「セナンク修道院」「シルバカンヌ修道院」「ル・トロネ修道院」の3か所です。
マルセイユに宿をとり、そこから各方面へ電車とバスとタクシーと徒歩での巡礼のような旅です。
プロヴァンスにめずらしい酷暑となり、日照りの日々です。
「シルバカンヌ修道院」は、アルルの駅前からバスが出ていました。(事前の調査ではバスが無かった)
そう遠くなく20分ほどバスに揺られ、楽に行くことができました。
静かな、やはり水の豊富な修道院。
シトー会派の修道院は聖ベルナールにより厳しく決められ、装飾のない静かな聖堂です。
ここには聖堂奥にサイプレス並木があり、プロヴァンスらしい風景です。今は修道院ではありません。
次に「セナンク修道院」
マルセイユからバスでアヴィニヨン方面に向かい、途中のカヴァイヨンで降りると、美しい村ゴルド行きの小さなバスが出ています。このバスは、不規則でスクールバスを中心とするので、夏場は休むことが多々あり、やはりタクシーなります。運よくバスに乗れて、ゴルドの丘の上まで行き、徒歩で1時間、上ったり下りたりの谷の底にある修道院です。
ここはラベンダーで有名な修道院。アヴィニヨンからバスツアーで出ているようです。
私はひたすら歩き谷底の修道院を見つけた時はホッとしたものです。
出かけた7月初旬はラベンダーが真っ盛り。この修道院は現在も修道士がいらっしゃるので、見学はツアーガイドとなっています。
修道士たちは、ラベンダーを育て刈り入れもします。上から見て、多くのラベンダー畑がそれぞれ離れた場所に沢山、美しい風景です。
最後のル・トロネ修道院は、小説「粗い石」で様子をうかがえますが、とても行きにくいところです。
マルセイユからTGV(高速鉄道)でレ・ザルク・ドラギニャンles Arcs Draguignan駅まで行き、乗り換えてle luc et le cannet駅へ。ここがル・トロネ修道院に一番近い駅となるそうです
駅のそばのカフェでタクシーを呼んでもらい、待つこと一時間。カフェのマダムは電話番号が解らず気さくなお客が呼んでくれたのです。修道院まで27ユーロ。
静かな修道院は10時のオープン前で周りをぶらぶら散歩しているうちにオープン。まずは聖堂へ行くのがコースです。もちろん受付で帰りのタクシーを3時間後に予約しておきます。
あこがれのル・トロネ修道院です。
のんびりじっくり見学しました。現在は修道院でないのでアチコチ見学し放題。
何よりも聖堂の光が神々しく長い事じっとしていました。
静かさの中にいると、あのフォントネー修道院にいるような錯覚も覚えましたが、形が少し違います。
外の暑さを忘れる修道院の中ですが、その後タクシーでサント・ロズリーヌ礼拝堂に行ってもらいました。
所が生憎お休み。タクシーの運転手は後は4kmで駅に着くから歩いてと、言われたままです。
隣のワイナリーを見学し、ブドウ畑をぬって、そうとう歩くと、ようやく町が。
レ・ザルクの町だったのです。ここで水分と食べ物にありついたのです。ここは中世の町のよう。なかなか趣がありました。どこの町も暑い時はミスとが上から出るようになっていて、大助かりでした。
レ・ザルク・ドラギニャン駅まではそこのご主人が車で送ってくれたのです。2㎞ほどですが助かりました。
まだまだ他に、多くの修道院へ行きました。ドイツと同じハーブ園のある修道院は、次回に。