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ドイツ ディンケル(スペルト小麦)

 

ディンケルTriticum spelta 
917日は、12世紀の修道女ヒルデガルトの命日でした。

 

今年は、ローマ教皇ベネディクト16世によって5月に列聖され、この10月には「教会博士」の称号も授与します。ローマ・カトリック会では、聖人で「教会博士」の称号をもつ女性では4人目でドイツでは初めてです。
917日には、アイビンゲンの丘にある聖ヒルデガルト修道院、そこからブドウ畑を下りて行った所にある巡礼参詣教会(元ヒルデガルト修道院)で、多くの人によって盛大にお祈りがささげられたことでしょう。

ヒルデガルトは、身体が弱く長くは生きられないと言われながら、毎日の食事に、このディンケルを食べていました。
117981歳まで活躍しました。
2次世界大戦中、ヒルデガルトの書籍を見つけ、薬草が傷の手当て効くことに感銘した軍医であったドクター・ヘルツカが、ラテン語をドイツ語にして、南ドイツでヒルデガルト治療学を広めました。現在は、ご一緒に活動していたドクター・シュトレーロウが後をついでいて、共著も出されています。

戦後の栄養不足を救ったのが、このディンケルなのです。小麦畑になってしまった所に、ディンケルを栽培し、クッキーやパンにしました。
ディンケルは、ヒルデガルトの治療学では、最良の穀物であり、健康な人にも、病人にも消化良く滋養に富んだものです。
ドクター・シュトレーロウの著書(Hildegard Medizin-Eine Einführungヒルデガルトの医学・入門)には、 ディンケルには、神秘的な力が潜んでいるのではないかと思えるほど、人間に奇跡とも言えるような効果があり、体に活力を与え、病の治癒を可能にします。実際、ディンケルは、タンパク質、炭水化物、脂肪、ビタミン、ミネラル、微量元素など、人間が生きるのに必要なあらゆるものを含み、細胞の成長を助けるだけでなくデトックス作用もある成分も発見されています。ヒルデガルトは、ディンケルについて「ほかの穀物よりもマイルドで栄養価が高い
。血となり、肉となり、また楽しい気持ちにする」と、その治癒力をほかのどの食材よりも高く評価していました。

このディンケルパンの講習会が近くで開かれ、作ってきました。
ディンケルパンには、クルミや松の実が入りましたが、乾燥ベリー類も合っているそうです。同じ生地に、ライ麦を足して、ライ麦パンもできました。
ライ麦は、健康な人をより健康にすると書いてあります。

ヒルデガルトの植物を学ぶ会の毎年のクリスマス会(今年は1130日予定)では、静岡市のドイツパン屋PUPANさんから取り寄せています。
こだわりのドイツパンで、ディンケル粉は琵琶湖近辺で栽培している方から取り寄せているそうです。