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フランスの香り ラベンダー

087hp116    ラベンダー Lavandula officinalis

 

 

精油の帝王、夏の女王、アメジストの輝き

 

南フランス・プロヴァンスからの贈り物

 

 

一面のラベンダー畑から良い香りが漂ってくるような、何とも言えない香りです。

 

好き嫌いのはっきりする香りですが、先ず、精油の中で第一に挙げられるものです。

 

 

どのブレンドを作るときにも迷ったらラベンダーを滴下します。

不思議に草の匂いが強調される時と、花の匂いが強くなる時があります。

 

作る人に合わせる万能なすぐれもの。これからの日焼け後の手入れには欠かせません。

シャワーを浴びた後、冷やしておいた精製水で希釈したラベンダー水を全身にスプレーし、ケアしてください。

そして、ベースオイル(アロエオイルが保湿効果があります)に1%のラベンダー精油を希釈して手当てしておきます。

ラベンダー精油についてはタオアシス

 

12世紀の修道女ヒルデガルトはフィジカにラベンダーワインのことが書いてあり、「肝臓と肺の痛みを和らげるだけでなく、『純粋な知識と明瞭な理解力』ももたらす」としています。

ラベンダーワイン

 

 

 

ラベンダー20グラムと、ラントワイン 1リットル[ラントワイン・・指定栽培地名の入っているワイン、地酒に当たる、辛口タイプ]

 作り方;ラベンダーをワインに入れて、約10分、とろ火で煮る。濾して、瓶に詰める。1日に2~3回、小さなリキュールグラスで飲む。

      Heidelore Kluge著『ヒルデガルトのハーブ療法』から

 

 

プロヴァンスは、セザンヌがたくさんの絵を描いています。セザンヌはサイプレスでご紹介いたしましょう。

 

プロヴァンス地方のアルル。

ローマ遺跡がたくさんあり、そこで演劇や音楽祭も行われます。

 

陽射しが南国のムードです。ゴッホが1890年に「アルルの女」を描きました。

 

ゴッホの治療した病院は跡地となり見学が出来ます。

 

中庭には花が絶えません。ゴッホの絵も飾ってあり、ミュージアムではプロヴァンス柄の小物や、近くのカマルグの塩などが売られています。

 

アルルには、世界遺産である サン・トロフィーム教会があります。

 

11世紀に作られ、聖トロフィームがねむっています。聖トロフィームは3世紀のアルルの聖人。サンティアゴ・デ・コンポステラの巡礼の地でもあり、入り口は最後の審判の彫刻で、タンパン(建物入口上のアーチ型壁画)には、荘厳のキリスト像が描かれ、巡礼者は中に入らずとも入り口でお祈りができたそうです。

 

小さな回廊は美しく、ロマネスクとゴシックが入り混じり、回廊の柱には聖人たちが見守り、静かな瞑想のひと時を過ごせます。

 

そこからタクシーでカマルグ湿原地帯の方へ20分、サン・ジル・デュ・ガール教会に行かれます。

 

ここも、巡礼教会で、修道院部分は破壊され教会だけが今でも多くの人々でにぎわいます。

 

ロマネスク芸術のファサードは、つの扉を持ち両手を広げるように待ちうけている。

 

聖人たちの彫刻で、巡礼者が圧倒されたことでしょう。

 

 

このようなプロヴァンスは、明るい太陽のもとで、今では観光地としての要素が濃くなっています。

 

フランスの修道院巡りは、饗庭孝男先生著「フランス・ロマネスク」の本を携えて数々周り、ドイツの修道院との違いを肌で感じてみました。

 

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