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カタルーニャの香りⅡ

カタルーニャの香りⅡ

1011世紀初めに、フランス・ピレネーにベネディクト会派の修道院が幾つか建てられました。9世紀には、修道士たちが、ピレネーの山懐に集まってきていたのです。

ピレネーのスペイン側のサンタ・マリア・リポールRipoll修道院(リポール修道院で表記)は、後にカタルーニャの初代君主と呼ばれたギフレ一世により880年に創建された。ギフレ一世のひ孫である、カタルーニャの貴族(セルダーニュ・コンフラン伯)出身の修道士であり、建築家のオリバの手により修道院が増築されていきました。

オリバは、この修道院で学び、建築にも関わり、平和を愛した名修道院長として祀られています。晩年はリポール修道院で修道院長を勤め、キュクサ修道院長に、更にビック司教も務め、ここリポール修道院で亡くなります。

修道院長オリバの時代11世紀初頭には、このベネディクト会修道院はイスラムの文化もとりいれての学問と文化の中心地でした。

オリバが修道院長時代1032年には北イタリアから建築家を招いて増築され、現在の姿になったのです。
このオリバの時代の面影を残すのは、回廊部分と付属教会正面入口の彫刻群です。
彫刻は見事で、上部は、審判者キリストを中心とした黙示録が彫られ、四福音書家の象徴「マタイ(翼をもった人)、マルコ(翼をもったライオン)、ルカ(翼をもった雄牛)、ヨハネ(わし)」や天使やユダヤの二十四長老などが彫られています。

 扉口の七重のアーチ状内側には、12か月の労働を表すレリーフが彫られ、このロマネスク彫刻は見ていて尽きない。修道院は142822日に大地震があり、破壊された。その後、ゴシック様式で再建されました。

 ここは、ギフレ1世の墓所でもあり、バルセロナ伯家子孫たちの墓所となっています。

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